風呂敷
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風呂敷は、物品の包装、持ち運びや保存などに日本で古くから使用されているスカーフによく似た四角形の布です

風呂敷は、物品の形・大きさなどにあまり関係なく自由に包装することができ、また何も包まないときは小さく折りたたんで持ち歩くことができるためとても便利です。物品を包装するときは、風呂敷の真ん中に物をおき、四角の布の対角線上の端を相互に結びます。
由来・歴史
 物を包むのに布を使うという習慣は、日本では奈良時代(710-794)に始まりました。英語でいうとバスマットにあたる布に風呂敷の名称が広く用いられるようになったのは江戸時代前期のことです。銭湯の発達にともない、衣料をこの布に包んで運び、更衣をこの布の上で行ったため、風呂敷と呼ばれるようになりました。

*大きさ・材質・色・柄
 風呂敷の大きさや材質は用途に応じてさまざまです。一片の長さが45 cmから225 cmのものまでありますが、一般的に75 cmのものがよく用いられます。材質としては、絹、毛、木綿、レーヨンなどの人工繊維が使用されます。色や柄も多様で、単色で名前や家紋が入ったものもあれば、伝統的な模様をあしらった美しいもの、近代的な模様のものもあります。

包み方
 風呂敷には3種類の基本的な包み方があります。
1. 平包み(包装するだけ)
2. 一つ結び包み(一箇所だけ結ぶ包み方)
3. 二つ結び包み(二箇所を結ぶ包み方)
 ほかの包み方はすべてこの3つをアレンジしたものです。実用的な包み方として次のものがあげられます。
1. お使い包み(四角のものを包むのに最も一般的な包み方)
2. びん包み(長いビンを包む)
3. 隠し包み(お使い包みの結び目を隠す包み方)
4. 巻き包み(お茶の缶や巻物など、円筒状のものを包む)
5. すいか包み(すいかを包む)

今日の風呂敷
 風呂敷は今も使われてはいますが、普段の生活ではあまり使われなくなりました。人々が洋服を着るようになったこと、1950年代にハンドバッグや紙のバッグが使用されるようになったことがその主な理由です。特に1970年代にナイロン袋が使われるようになって以来、風呂敷を使う文化や習慣は衰退していきました。
 しかし、近年になって環境保全や日本の文化を見直そうとする活動が起こり、伝統的な使い方だけではなく、新しい風呂敷の提案がなされ、袋物として、ギフトラッピングとして、インテリアや食卓の演出として、活用の幅はさらに広がりを見せています。軽くて、かさばらない風呂敷。海外へのおみやげにも最適です。

参考文献・関連サイト
「日本 その姿と心 ―」(学生社)
http://ja.wikipedia.org/wiki/
http://homepage2.nifty.com/furoshiki_sg/http://www.e-furoshikiya.co.jp/lecture/index.htmlhttp://www.tomoeya.net/furoshiki2.html