「ジャパニメーション」という言葉を聞かれたことがありますか。日本は、世界最大のアニメ映画生産国です。日本のアニメーションが人気を得て、高く評価されるようになったので、特別にこの言葉が創られました。そうです、「ジャパニメーション」は「ジャパニーズ アニメーション」のことです。日本語の「アニメ」という
言葉でさえ、今では認められ、英語の中で使われています。日本アニメは、独自の分野を確立しました。
日本アニメの草分け的存在は、1960年代にTVシリーズ、「鉄腕アトム」を作った手塚治虫です。すぐにアメリカにも「アストロ ボーイ」として紹介され、その後世界の多くの地域にも紹介されました。
1970年代には、日本のTVアニメがたくさん海外で放送されるようになりました。少し例をあげると、「マジンガーZ」、「魔法使いサリー」、「セーラームーン」などがあります。90年代の終わりには、アメリカ中で「ポケモン」が大流行しました。
そして今、また一人の注目すべきアニメ製作者がいます。宮崎駿です。「風の谷のナウシカ」(1984)や、「となりのトトロ」(1988)や、「もののけ姫」(1997)などの映画は全て大ヒットになりました。2001年には、これまでで最も巨額を投じたアニメのうちの一つである、「千と千尋の神隠し」が「タイタニック」を抜き、日本興行史上、最高の総収益をあげました。宮崎駿の製作会社、スタジオジブリを、日本のディズニーと言う人もいます。
千と千尋の物語は、神や自然の精霊のいる、奇妙な世界に閉じ込められた少女の、ファンタジー アドベンチャーです。この映画にある、銭湯だとか、全てのものに神が宿るという考え方など、海外の人にはなじみがないと思われる、日本特有の事象にもかかわらず、この大作はベルリン国際映画祭で、最高の金熊賞を受賞しました。構想が豊かで、ファンタジーの描写が洗練されていると評価されました。現在、ディズニーにより、アメリカ、カナダで上演されています。
世界は、アニメの価値を認めるようになりました。アメリカ、アカデミー賞には、今年新しく、長編アニメ賞ができました。(シュレックが受賞しました。) 日本政府の「我が国の文教政策」(2000)には、アニメーションは、映画やマンガとともに、新しいメディア芸術の基盤になるものなので、一層の振興が必要である、とあります。
アニメは、子供の楽しみだけのものではないようです。次にアニメをご覧になるときは、おそらく見る目が変わってくるのではないでしょうか。